折り紙は 雰囲気を折りだす紙の造形芸術です。
伝承折り紙の代表と言える折鶴は正にこの雰囲気を折りだした永遠の最高傑作だと思います。
我々の先達はこの折鶴を400年以上も前、おそらく室町時代にはすでに折って楽しんでいたと思うと、大いなるロマンを感じるではありませんか。
『虚実皮膜』の言葉の通り、この雰囲気の中に折り紙の芸術性が潜んでいるのではないかと思います。
そして、折り紙はこの折鶴や、奴さんを、折る程度の折り方で誰にでも折れて楽しめるものが良いと思います。
今や折り紙は「ORIGAMI」となって世界の共通語として鶴は平和の使者となって、世界に羽ばたいていることを私たちは大いに誇りにしたいと思います。

では、この「雰囲気」とは一体何なのでしょう。
辞書には
①地球を取りまく大気、空気、
②その場面、その場の空気、気分、
③周囲にある感じ(芸術品などの)雰囲気、
とあります。
人が、それまでそれぞれの人生の中で培ってきた、知性や感性、人生経験や思い出によって、又その瞬間の心持によって感じ取れる、正に「雰囲気」なのだろうと思います。
したがって、それは永遠に無限のものと言えます。
折り紙の芸術性がそこにあると私は考えています。

 

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